
「さんずいに鹿」と書く漢字は「漉」(こす・すく)と読みます。
液体をこしたり、紙や海苔をすいたりするときに使われる言葉で、日常生活や伝統技術の現場でも意外と身近な存在です。
この記事では「さんずいに鹿」の読み方・意味・使い分けを、例文や使われる場面も交えてわかりやすく紹介します。
さんずいに鹿は何と読む?

さんずいに鹿は何と読む?
さんずいに鹿の読み方と漢字
まず、「さんずいに鹿」の正体は――
「漉」(こす/すく/ロク)という漢字です。
部首 | 旁(つくり) | 音読み | 訓読み |
---|---|---|---|
氵(さんずい) | 鹿 | ロク | こす・すく |
漢字「漉」の基本データ
「漉」は、水に関わる作業を表す漢字です。
「さんずい」は“水”を、「鹿」は“音”を表しています。
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常用漢字:×(人名・固有名詞や専門用語で使われる)
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読み:「こす」「すく」「したたらせる」「ロク」
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英語表記:filter, strain, papermaking など
さんずいに鹿の意味と由来

「漉」は液体をこす/こし器を使う/紙や海苔などを“すく”
「漉」の意味・使われ方
「漉」は液体をこす/こし器を使う/紙や海苔などを“すく”といった意味を持ちます。
例えば――
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ジャガイモを裏漉しする
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紙漉き職人
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茶漉しでこす
こんな風に、「不純物を取り除く」「薄く広げる」など、“清める・作り出す”ニュアンスが根底にある漢字です。
さんずいと鹿が合わさった理由
「漉」は形声文字です。
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「さんずい(氵)」→ 水に関する意味
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「鹿」→ 「ロク」という音
なぜ「鹿」なのか?
古代中国では「鹿」の部分が「濾(ろ)」や「漉(ろく)」の音読みを作り、水にまつわるろ過や濾過の動作を表現するために組み合わされました。
つまり、「さんずいに鹿」は、“水+ろ過=液体をこす・紙をすく”という意味が凝縮されています。
「すく」と「こす」の使い分け
「漉く(すく)」の具体的な使い方
「すく」と読む場合は、紙や海苔を簾(す)で薄く広げて作る作業を指します。
例:「紙を漉く」「海苔を漉く」
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紙漉き体験教室
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職人が手漉き和紙を作る動画
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伝統的な“すき技法”
この「すく」は、素材を水の上に広げ、繊維が絡み合うことで新しい形を生み出す工程をイメージしてください。
「漉す(こす)」の具体的な使い方
一方、「こす」と読む場合は、液体から固形分や不要物を取り除く作業です。
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茶漉しでお茶を漉す
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味噌汁の具を裏漉しする
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ヨーグルトの水切りを漉し器で行う
「さんずいに鹿」は、「すく」と「こす」どちらの読み方でも、
“水”と“ろ過”の動作を伝えているのが特徴です。
「漉」を使った熟語・例文
日常でよく使う熟語例
表:漉を使う代表的な熟語
熟語 | 意味 | 例文 |
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裏漉し(うらごし) | 食材を細かくする工程 | じゃがいもを裏漉しする |
茶漉し(ちゃこし) | お茶の葉を取り除く道具 | 茶漉しでお茶を淹れる |
紙漉き(かみすき) | 和紙などを作る工程 | 和紙職人が紙漉きを行う |
絹漉し(きぬごし) | 豆腐や食材を滑らかにする方法 | 絹漉し豆腐が好きです |
例文で使い方をチェック
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「さんずいに鹿」の漢字を使ってみよう!
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例1:「職人が手漉き和紙を丁寧に漉いている」
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例2:「カボチャのスープを裏漉しして、なめらかに仕上げる」
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例3:「海苔漉き体験に参加して、昔ながらの技法を学んだ」
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イラスト挿入例:
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「紙を漉いている職人さんの様子」
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「裏漉しでなめらかに仕上がった料理」
さんずいに鹿の読み方まとめ
「さんずいに鹿」は、「漉」と書いて「こす」「すく」と読みます。
水に関わる動作――「こす」と「すく」両方の意味があり、和食や和紙、伝統技術、現代の料理まで幅広く活躍する便利な漢字です。
「読めなかった漢字が身近に感じられる」
「日本の伝統や食文化にも触れられる」
そんな楽しみも、この「さんずいに鹿」には詰まっています。